ショウ・マスト・ゴー・オン

舞台

2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の脚本などを務めた偉大な脚本家三谷幸喜さんの代表作「ショウ・マスト・ゴー・オン」。
ショウ・マスト・ゴー・オン自体は劇団東京サンシャインボーイズの公演として、1991年に初演され1994年に再演されています。
今回はシス・カンパニーが主催する形で28年ぶりに再演されました。私は初見だったのでとても楽しみにしていました。
そんなショウ・マスト・ゴー・オンを見に行きましたので、あらすじや感想について書いていきたいと思います。

ショウ・マスト・ゴー・オンのあらすじとキャスト

ある劇場の舞台袖。そろそろ「マクベス」の幕が開こうとしています。舞台監督(鈴木京香)はタイトルの通り、幕が開いたら決して降ろしてはならない、とプロ意識の塊です。
しかし、マクベス役の俳優(尾上松也)は、酒に弱いのに酒好きで、舞台が始まる前から酔っ払ている始末。
裏方たちは舞台監督の指示に従って動くのですが、上演中に降りかかるハプニングやトラブルの数々。
それを乗り越えて、いかに終幕まで持ってくか?という感じのストーリーです。
三谷幸喜脚本らしい作品といえるでしょう。

ショウ・マスト・ゴー・オンを見ての感想

大満足でたくさん笑った最高の舞台でした。
現実でこんなにハプニングが起ったら大問題でしょうが、そこを上手にコメディとして消化して舞台作品に仕上げている点に三谷さんの演劇愛を感じました。
役者陣も豪華で流石といえる演技。間の取り方が上手くて、ベストなタイミングで笑いを誘ってくれて完璧だったと思います。
紆余曲折ありながら、劇中劇の舞台が観客に大うけで無事終了したときは、私もああ良かった!と思いました。
舞台が終わってみんなが去っていくところ、舞台監督がほろ苦い想いを噛みしめながらも「お疲れ様」と一息つくところは感慨深いものが。
私が見たのは全員そのままのメンバーでしたが、コロナやケガによって休演となったり、三谷さんが代役になったりと舞台さながらのハプニングがあったようです。
三谷さんの出演の舞台もなかなかよかったようだったので、見たかったですね。
幕を降ろすな、ではなく、幕を開けることができないことの悔しさもあったと思います。感染された関係者の回復と一日も早いコロナ終息を願うばかりです。

2023年2月には三谷さんの傑作である笑の大学が1998年以来再演されるそうです。こちらもぜひ見に行きたいと思いました。