アンナ
アンナのストーリーについて
地方の小さな仕立て屋の一人娘ユミ(ペ・スジ)の幼少期からドラマは始まります。幼少期にお客さんとして来ていたイギリス人夫婦からピアノやバレエを習い始め、14歳に成長したユミ。
家計が厳しくなりバレエを続けられなくなりそうでしたが、優しい父にせがみバレエを続け、コンクール優勝を勝ち遂げます。
序盤では、ユミの貪欲さと上昇志向、プライドの高さ、甘え上手なところが端的に表現されていて良かったです。
高校では成績優秀でしたが、あるトラブルで高校3年の入試直前に1人ソウルの高校へ転校することになります。
しかし、志望していた大学は不合格に。期待していた両親はとっさに合格したと嘘を吐くのです。合格したということで両親や周りは大喜び。ユミは後に引けなくなります。
浪人生ながら周囲には大学生のようにふるまい、学内の広報誌編集部にまで所属。他の大学の彼氏もできました。
こんな二重生活では勉強に専念できず、二浪が確定します。同時期に彼氏からアメリカ留学の誘いがあり、認知症を発症した母の介護をする父にお金の工面をしますが、彼氏の母親に嘘が発覚しすべて白紙に。
留学をしているフリをするユミですが、父が亡くなったと知ります。父の遺灰の前で後悔しつつもルイ・ヴィトンのモノグラムを持つ彼女が印象的でした。
結局、周囲には留学しているフリを続け、裕福な一家が経営するラグジュアリーなレストランとショップの複合店で働き始めます。
そこで、上司となるイ・ヒョンジュ(チョン・ウンチェ)はアメリカへ留学経験があり、その時の名前が「アンナ」でした。
自由奔放なヒョンジュの下で働いていたユミでしたが、ヒョンジュの父に叱責されたことで、「アンナ」名義のヒョンジュのアメリカ・パスポートとお店のお金を盗んで実家へ逃げ帰るのでした。
これから、先は作品をご覧ください。
アンナを見ての感想
続きが気になって結局、一気見しちゃいました。見終えた時に強く思ったのはこの作品は一気見できてよかったということ。
それくらい、ストーリーに引き込まれてしまう作品です。スジさんが演じるアンナという一人の人間が淡々と描かれていくのかなと思ったら、切々なんですよね。
人間の欲望や嫉妬を、時に泥臭く、時に冷徹に、そして雅やかに描いているのが面白くて、見入っちゃいます。
アンナの視点を通して女性の生きづらさを節々に表現し、共感できるシーンがあると思います。スジさんの魅力に魅了される作品です。